王様の庭

034_行きたくない(Side K)

Gilry&Antique ‰Ô‚ÆŽG‰Ý‚Ì‘fÞW

最悪の1週間

この週は本当に最悪の1週間だった。

帰った当日に、彼女からSWに行く旅行の事を聞かされた。
昨日まで俺の腕の中に居た彼女が週末には他の男に抱かれることになる。
確かに、SWには旅行は恒例になっているらしいが……

彼女からその事実を告げられた時に出た言葉は、
「へえ、仕事中にそんな話するんだ…いい会社だねー」と嫌味な言葉だった。
もう一人の奴隷さんも同じ職場だし、俺にとっては半分本音だった部分もあるのだろう。

彼女は断ってきますと言ったが、どうせ断われる訳ねえだろと心の中で思いながら、いいから行けよと口にした。

とにかくこの週は話が上手く噛みあわない。
普通に電話してても、何気ない言葉で嫌味を言ってしまうし、彼女も、え!何が?と言うところでナーバスになってしまう。
俺は彼女を気遣う余裕がなくなり、嫌味を言い続け、彼女は彼女なりに俺を気遣い何を言われようと必死に耐えようとしていたのだろう。
お互いギリギリの状態で過ごした週だった。
もう彼女の「本当に行きたくないんです」にすら、はいはいって感じで……
その俺の考えに転機が来たのが木曜日の朝の彼女からのLINEだった。
「ピルが後3つしかないので、今日から飲むの止めようと思います」と。
そう、週末に生理を当てて、抱かれるのを回避しようと言う事だった。

その言葉を聞いた時に、どんなに今週彼女を傷付けてきたか思い知らされたし、また過去の仕事でのさまざまな出来事も頭によぎった。
長期間、ピルを服用してる子にありがちだが、自分の判断で生理をコントロールしようとすることがある。
ピルだって万能ではない。
自分の判断で早めたり、伸ばしたりしようとして結果、最悪のケースになることもあるのだ。

それでなくても彼女は8年ほど前に辛い思いをしている。
同じ人を相手に……
俺にはそんなリスクを取ることを許すことは出来なかった。
と同時に彼女がそこまで思いつめていた事を知って。
彼女を苦しめていた事実を思い知らされて、自分を許せなくなったんだ……

元々、彼と彼女の間に割って入ったのは俺の方だ……
俺が1年間は耐えるしかないと……でも、もし1年間俺が耐えることが出来なくなったら、潔く身を引こうと考えた。

その日以来、俺が彼女に嫌味を言う事はなくなった。
意図的に、その話題に触れる事をさけるようになった、と言うのが正しいのかも知れない。

しかし、彼女には相当のストレスがかかっていたのだろう。

次の日辺りから、急に不正出血が始まってしまったのだから……

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